外に出かけ、自分の眼で観察する

「・・・つまるところ、外の世界の情報を手にするためには、自分で外へ出かけていくしかない・・・」『明日を支配するもの』ピーター・ドラッカー(1999)
コロナ禍の影響が長引きそうな気配です。
とはいえ、コロナ禍で自滅する人には、ある特徴があります。
それは、行政の要請に従い真面目に自粛した人は、破産を迎える、ということです。
テレビなどマスコミでもこぞって、自粛をあおっていますが、それに準じた飲食店が、その後、どうなっているのか、ご存知ですか?
だいたいが、事業を停止させたのはいいが、収入ゼロで気を病んでしまい、結果、自殺に至っている人も出ています。
その一方で、同じ飲食店でも、コロナ禍をバネに新規に手を打っている人もいます。彼らにも特徴はあって、様々な制限ある中、業態を切り替え新たな一歩に挑戦したということです。
ここが、大きな違いです。
・真面目に「自粛した」人は倒産
・発想を「切り替えた」人は生き延びる
こんな極端な様相が、現れてきているのです。
今までのような一定の安定感の上に、事業が成り立つということが通じなくなってきているのです。
明確な「2極化」の始まりです
ただ、これは飲食業に限ったことではありません。
こんな状況の中であっても、発想を切り替え、新たな一歩を踏み出した人は、勝ち組に入ることができます。
・デリバリーをいち早く導入した飲食店は大儲けしていますが、ただジッと黙って自粛した店舗は閉店を余儀なくされました
・政府や会社の補助金を待っている人はその前に体力尽きて家を失いました
・今までの業種に縋り付くことなくコロナ関連のグッツを販売した人は一気に儲けることができた
このように不景気はチャンスと表現されることがありますが、大切なのは、不景気の大混乱の中、発想を切り替え、今までの常識に縛られることなく大胆な一歩を踏み出せるかどうかです。
そういった考えを持つことができれば、「コロナはあなたの味方」になってくれます。
ポイントは「身近」なところ
とは言え、「この間に何をすればいいのか?」と疑問に感じている人も多いと思います。
具体的にやるべきことが決まっていないという方は、この大型連休とリモートワーク期間を学びの時間に当ててください。稲を育てるときと同じで種を植え、水をやり、育ったころ刈り取ることができます。
何をするにも、この学び期間は大切です。そうして得た新知識で、新たな未来を切り開くことができます。
さらに、コロナの時期を次なるチャンスに繋げたいと考えている方は、「外に出かけ」てください。
1・現場に立つことはできないか
物流現場はモノの流れ、そして、受注データの流れを掴むことができます。
作業員を観察し、会話を聞き、実際に話しかけることが、「身近な外世界」になります。
2・Zoomを利用した荷主訪問、協力会社訪問
荷主と面談し、出荷指示にどういう傾向の変化が見られるのかを直接訊くこと。
工場や仕入れ先の状況をどう掴んでいるか、関心を示すこと。
協力会社のドライバーや庸車獲得の状況はどうか、確認すること。
3・ネット上のSNSで、どういう物流情報があるか、追跡すること
貨物情報だけではない。
個人の発するメッセージや画像を詳細にチェックすると、世の中が見えてくるはずです。