売上を伸ばすのにもっとも有効なのは

物流において事業を遂行するには、何が必要でしょうか?
物流リソースとして考えるのでしたら、
・倉庫
・作業員
・輸送トラック
でしょう?
まあ、ふつう考えるのはそんなところです。

でも、ベテランの人、百戦錬磨な人に言わせると、「それだけじゃないぞ!」と怒られてしまいますね。
じゃあ、何が?っていうと、その彼らでさえ、答えに詰まるのではないでしょうか。

そうした場合なら、もっと、単純に考えることが大事です。
どんな時も、シンプルさは大事です。
ということで、質問を替えましょう。
(問)なぜ、単純に考えられないのでしょうか?
(答)それは、「お金」がからむからです。

では、「お金」をからませないで考えると、どうでしょうか。
事業というのは何かというと、基本的に物々交換のことです。

ですからまずは、「相手が欲しいものは何か?」と「自分が欲しいものは何か?」が、明確ですか?
論理的に考える場合には、まずこれを、確かめてほしいのです。

物流の場合、トラックによる輸送を考えるなら、相手には運んで欲しい貨物や荷物があります。
では、われわれ物流事業者は何が欲しいのかといえば、きちんと納品できると、
・笑顔や感謝が貰える
・信頼が生まれる
・よい評価が得られる、評判が高まる
という、無形のものです。
無形ですが、事業を堅固なものにしていく上で、もっとも大事なものです。

物流事業における顧客軸

でも、これはお客さんの考えている「価値」ですし、私たちの求めている「価値」なのです。
つまり「価値」とは、
・お客さんが得たい願望
・お客さんが逃れたい問題や課題
・お客さんが感じる「価値」
なのです。

これは、積み重ねてやっと得られることですが、物流事業者はそれを大切にしなければなりません。振り返ってみると、物流はいろいろな場面場面で、価値を高める機会に恵まれています。つまり、お金を途中に挟むと考えなければ、一挙手一投足に信用信頼を強固にする要素が存在していると言えますし、逆もあり得るということになります。要注意です。

お金や料金にこだわっていては、見えなくなるものがあるのですが、それを思い切って無視してみると、いろいろ見えてきます。

お客様の価値基準を判断軸にして、どう認知されたいかが、事業の目的となっていくのです。

コストを掛けない事業展開

物流事業の社長さんは、どんな仕事にもコストが掛かり過ぎて困っていると言います。
私の答えは単純です!(単純さは大事です!)
それはずばり、お客様のエゴを満たすことです。
お客様の得たい結果に焦点を合わせることです。

あくまで、お客様の「価値」を基軸に考えていくと、機能面や性能面の絞り込みができるようになります。
高品質を目指すばかりに、いろいろなコストをかけ過ぎてしまうのです。
だからこそ大事なのは、お客様の願望や問題課題を、訊いてみることです。
訊けば、
・どこに至らないところがあるのか?
・今、何にテコ入れすべきか?
・むしろ、何にムダなコストを掛けていたのか?
が見えてくるのです。

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