労力をかけずに市場を席捲する

市場を分類する

市場の概念は、まさに捉え方次第です。

私は、「商品やサービスはひとつであっても、市場は複数ある」という考え方を採っています。

本を買うのにも、たしかに、いくつかあります。

(1)実際の店舗に行き、店頭で探す
何かいいものはないか?と書店の中を歩き回り、立ち読みする
気に入ったら、そこで購入し、帰りの電車で読み始める

(2)出版会社がやっているオンラインサイト
出版会社からのメルマガで新刊本の紹介があり、そこから入る
興味関心にアプローチしてくる

(3)Amazonや楽天ブックスで検索
書名が分かっている場合は、それで検索する
同じ著者が書いているもの、その本の購入者が次に買っているもの

ちなみに私の場合はほぼ(3)のAmazonで購入しています。

この流通ルートの違い、チャネルの違いはどうして発生するのかを考えてみてください。
それは、お客さんが持っているニーズの違いです。

・今の自分において、漠然とではあるが何らかの情報を求めている
・話題の本をすぐに読みたい
・興味関心の分野を深めたい。もっと専門的な知識を得たい
こんなふうに、ニーズの違いがチャネルを選択させるのです。
そうした、市場が形成されています。

物流における市場とは

本は価格が一定で、それ以上の工夫がつけられませんが、
物流のような無形のサービスを提供している場合は、もっと爛熟しています。

宅配便、引っ越し、倉庫、梱包、3PLなど、いろいろなあります。
市場という概念はひとくくりではありません。

市場は同業者×お客さんの数で形成されています。
この何を以て「同業者」と言えるのかともあります。
「同業者」ではなく、「競合他社」「ライバル社」に基づくという説もあります。

輸送や保管といった機能で分けるのもありますし、首都圏や東日本といったエリアで分けるというのもあります。
物流は広義のサービス業の範疇に入りますので、商品軸ではなく顧客軸で考えるべきかと思います。
顧客軸とは、
(1)お客さんの
   ・業種業態
   ・製造業なのか卸売り業なのか小売業なのか
(2)お客さんが持っている
   ・得たい結果、願望
   ・フラストレーション、悩み
 のことです。

細分化しても、
・お客さんが多い=大きい市場
・お客さんが少ない=小さい市場
など、分け方、考え方によって様々です。

商圏という概念

商圏=自分たちがアプローチできる範囲
なので、
・販売しやすい=提供しやすい
・メンテナンスしやすい=すぐに駆け付けられる
物流の市場は、エリア・地域・地区を主軸に考えると良いようです。

提供する媒体も、
・折込チラシ
・インターネット
・営業マン
物流は、営業マンが電話してアポイントを取って、訪問→名刺交換→面談。
それから、フォローで、メールかファックス、という感じです。

□上手くいかない人
色んなところに自分を基軸にして、商品情報を投げ込んでいる人
認知と信頼を毎回毎回つくらないとならない

□上手くいっている人
ひとつの市場に、お客さんが持っている悩み願望フラストレーションを聞いて、メッセージを投げる。
つまり、市場の内側に対してメッセージを投げかけていくと、上手くいきます。

小さく&狭い市場でも良いので、その中で、名が上がる、評判が高まると、人気者になり→売上をあげていくという、戦略を成立させます。

認知を徐々に高めて、信頼を獲得していくには、時間と労力と経費が掛かります。
ですから、小さく&狭い市場に絞るというのは、正解と言えるのです。

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