市場設定に時間を費やせ

市場内にメッセージを投げ込む

「市場を無視しては、事業が成り立たないのは分かりました。
それで、市場を捉えるにはどうしたらいいのか?」

という質問を頂きました。

テストマーケティングをするにも、商品から入ってはなりません。
チラシやホームページ、お店など、どれが当たるのかやってみないと分からないというのは事実です。

ですが、投じられる資金に限りがあることも事実です。
いろんな販売チャネルを試す時に、それぞれに少しづつ資金を投入しても、効果は得られないでしょう。

ジャパネットたかたは、テレビチャンネルの視聴者だけに絞っています。
ネットや実店舗で販売をしているわけではありません。
ひとつのパターンがあります。
シナリオにもパターンがあります。
カメラのアップや引きのタイミングを、メッセージの表示など、見せ方を変えているようです。
おまけ一つにしても、つけるタイミングや料金の設定など、どうしたら、注文を獲得できるのか、いろいろ試されているように見えます。

同じ市場に、商品だけを替えて、何度もメッセージ投げ続けると、その結果がどうなるか、彼らが示してくれていると思います。

釣り堀のたとえ

釣り堀に行き、釣れないと、いろいろやみくもにやってしまう人がいます。

しまいには、「根性だ」とかいって、もう自暴自棄になって2時間くらいジッとして、諦める人。

市場の原理は、競合他社がいるかどうかです。
釣れなければ、エサが悪いか、腕が悪いか、道具を替えたりすべきか、ではありません。

釣れている人がいるかどうかです。
そしたら、釣れている人に訊こう!です。

バンバン釣っている人は何をエサにしているか?
訊いてみることが大事です。

それで自分は今まで、ステーキをぶら下げていたのだ、だからダメだったのだということを知って、ショックを受ける。
そういう瞬間が必要なんですね。

・その魚はふだん何を喰っているのかを知ること
・同じようなものを針にぶら下げてみること

水面下の動き

自らの市場形成には、どうしても、幾多の試行錯誤、それから、ちょっとした勇気が必要です。
それに至るまでの、道のりも容易いものではありません。

私たちは、オリンピックなどのスポーツ競技観戦に熱中しますが、一瞬のことです。
選手たちは、その日のために、4年間、あるいは、それ以前の10年20年にわたる、練習や鍛錬を知りません。

彼らが脚光を浴びるのは、素質や天性のものがあったと思いますが、それだけではないでしょう。
彼らと同じだけのことを、私たちが仕事に費やしていたら、どういうことになるか?とも思います。

また、ドラマや映画で活躍している俳優や女優もそうでしょう。
外見でイケメンとか美貌だけでは、飽きられて、使われなくなります。
やはり、はまり役というか、そういうものを持っている人は強いです。

主役でなくても、反社会的な集団のボス役とか、主人公の敵役で高学歴高収入を鼻にかけている嫌味なヤツとか。

いつも最後にはフラれる役で、涙を流すのが上手いとか。
そういう人は、繰り返しドラマで使われて、喰い逸れがありません。

お客さんから作戦を立てる

市場設定と人気商売は似ています。
鍛錬や努力の方向が、お客さんの求めている方向かどうかを、確かめる必要もあります。

メールのやり取りやコメントで、お客さんが自分に何を求めているのかを知ることです。
そしてできれば、お客さんが抱いている短期的な欲求を知って、それを満たすものを売ることです。

もっともっと、認知と信頼が広がってきた段階、つまりファンを得た段階で、長期のものが出せるのです。

自分の趣味とか興味とか、クセとか、プライベートなこととか。

それまでは、徹底的にお客さんに合わせていく、という姿勢で臨むことが大事ですし、その方向こそが、市場を形成していくプロセスになっていくのです。

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