ぜったい失敗しない販売工程

基本は販売です。
つまり、売ってみることです。
とくに物流は、企画を売ればいいので、まずは売ってみること。
それよりも大事なのは、あなたが「売る力」を付けることです。
売れたら、はじめて仕入れればいいのです。
まずは売ること。
最初に仕入れてしまうと、それを売りに行かなくてはならなくなります。
そうすると、販売が苦しくなって、どうしても意志が曲がってしまいます。
それでは、本末転倒です。
物流営業マンの実態
物流は、企業が自由な取引を形成するための、根本的で広範囲な活動をさせるものです。
はじめに、
・空いている倉庫スペース
・貨物が少ししか積まれていないトラック
・遊んでいる作業員
といった物流商品があると、何とかそれを売らなければならないとなってしまう。
営業部門が、必死になって売り歩くわけです。
私も元もとは、そういう営業マンのひとりでした。
こうした一連の業務は、私にとって、というか、おそらく大ぜいの物流営業マンにとって、かなり困難で、やる気の失せる業務だったのです。
そして、私たち物流営業マンのほとんどが、元は
・熟練の倉庫作業者
・ベテランのドライバー
・他業界の転職組
で構成されています。
つまり、物流の知識は、経験に基づくものしかないのです。
ましてや、お客さんの経営的視点での判断や、問題解決・課題解決の知識は皆無といって良いくらいです。
商品づくりに明け暮れる
財務や原価計算の仕組みを知らないばかりか、見積もり作成から契約~料金請求の手順は実務で習得するしかありませんでした。
また、物流業界には当時、基準運賃というものもあり、かつ、1990年に運賃が自由化されたりという、時代の変化がありました。
いずれにせよ、私たちの中には、「商品を作ってから売る」という習性が染みついていました。
ですから、
・バブル期にはトラックが足りない
・バブル崩壊したら仕事が足りない
・ドライバー不足でトラックが足りない
と、お客さんからの注文に、倉庫やトラック、作業員といったリソースをあてがうことが、営業マンの仕事のようになっていました。
結果が出ないとき、いいわけにも、仕方ないと慰める材料にもなっていました。
ほんとうの仕事
しかし、物流事業における現実は、競合他社との競争です。
リソースを揃えておくためではありません。
お客さんの物流を常に改善し、お客さんがお客さんの市場でじゅうぶん戦えるように、
・準備
・実施
・調整
することを怠った物流事業者は結果、新たな契約を取れないのです。
この一連の、「準備~実施~調整」には、とうぜん水準の高い技術が必要になるのです。
しかも、技術はつねに磨かねば、切れ味がなまってしまうのです。