事業はワンパターンで充分です

商品やサービスを、完璧にしようとするのはよくありません。
細部にこだわれという言葉もありますが、過度のこだわりはかえってムダになってしまうのです。

几帳面な人は要注意

提供側の完璧さとお客さんの求めていることは、異なるのです。
お客さんは商品を買っているわけではなく、結果が欲しいだけです。

痩せるサプリというのは、何か身体に負荷を与えるのです。代償の法則です。

物流でも、お客さんにとってはトラックを走らせて製品を納品しなければ売上になりませんが、一方運賃というコストを請求されます。
だから、製品を納品するのは、トラックでなくてもいいのです。コストが安く抑えられるなら、トラックでなくてもいいのです。お客さんが物流サービスを買っても、目的は物流サービスではないのです。

ですから、運送会社として物流サービスに完璧を求めても、時間と経費が掛かるだけです。それを、お客さんに転嫁してならないのは、あたり前です。

商品やサービスが良ければ売れる。だから商品サービスを完璧にしなければならない、という幻想を抱いているのは自分たちだけなのです。

期限とコストを決める

コンピュータソフトの開発者もバージョンアップという名の、バク処理をしています。ソフトやアプリは、そのリリース日が決まっているばかりではなく、価格も決まっています。
物流であっても新規荷主を開拓するために、企画書を作るのであれば、

・期限を決めて、その時間の中で最高のモノを求める
・コストを決めて、そのコストの中で最高の品質を求める
という姿勢が求められるのです。

神は細部に宿るというのは、確かにその通りだと思います。
その通りだと思いますが、決めた期日にリリースしないと、腐っていくだけです。神ではないものが宿ります。それは自分のエゴです。

自分の子どもに完璧を求めると、虐待や育児放棄につながります。
自分の事業を育てるのにこだわるのは大事ですが、期限とコストを決めるという観点で、その時その時にしっかり集中すればよいのです。

もっとやるべきことを絞れ

重要なこと、大事なことに、どうしても時間が取れないという人がいます。
新しいことをはじめたいが、どうしても時間が取れないという人がいます。

けっきょく、「重要なこと」や「新しいこと」がはじめられないというのは、それが「今、必要なわけではない」「それほど困っていない」と、深層心理で思っているからです。

優先順位をつける必要はありません。
重要なものをやる必要もありません。

上手くいっている人は、仕事を絞っています。
簡単に言うと、捨てています。

仕事の断捨離ですね。
それでもやらなければならないことがあるなら、ワンパターンにすべきです。
同じことを繰り返しやって、ワンパターン化することです。
ワンパターン化すれば、外注することが出来ます。
もっと、時間が空くのです。

それでも、何から取り掛かるのかといえば、仕事の断捨離です。

お金の入った経験のあるものだけをやろう

「重要なこと」「新しいこと」をやるなというわけではありません。
むしろ、積極的に取り組んで頂きたいのです。
それでも、全体の時間配分としては、1割程度にとどめてください。

なぜかというと、既存事業を大事にして欲しいのです。
事業というのは、
・知識があるか
・経験があるか
・スキルがあるか
・認知されているか
・信頼があるか
ずばり、これらがあるから、お金が入ってくるのです。

その領域に達するには、時間と労力が懸かるのです。
どれだけ重要であっても、それをはじめることが大事であっても、最初の段階である「知識」を得るのに時間が懸かるのです。

どれほど優秀な人であっても、1ヶ月や2カ月、半年1年のレベルで、新しい「知識」をお金に換えることは出来ないのです。
未知の領域ならなおさらです。
だから、お金を稼いだことのあるものの、倍増策あるいは延長線として、「重要なこと」か?「新しいこと」か?を判断して、行うことです。

今稼いだでいる業務をワンパターン化して、そこで浮いた時間をちょっとだけ「重要なこと」「新しいこと」をやる時間にするのです。

オリンピック選手ほどのスポーツマンも、ルーティンを大事にしています。
それでも、競合との戦いがありますから、少しづつでも新しい要素を入れていかなければ、勝てない選手になってしまうのです。
それでも、全練習時間の5~10%です。

まとめですが、事業を伸ばしていこうとするなら、
1・仕事を見直して断捨離し、ワンパターン化する
2・ワンパターン化して空いた時間に、重要でかつ新しい要素を加えていく
ということです。

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